設計士さんの多くは日陰となる場所に家を建てたがりません。
そこには太陽高度が低くなる冬に直射日光が入ってこないからです。
一番、直射日光を入れたい冬に。
それゆえ、家を建てる敷地が、日当たりが悪そうな場合、
広さ的には充分平屋が建てられる土地であるにもかかわらず、
当たり前にように2階建てを提案してしまいがちです。
あるいは、読者のかたがこれから土地を探すのだとしたら、
直射日光を阻害されることがない南向きの土地を優先してオススメするか、
直射日光が確保出来そうな広々とした土地をきっとオススメされるかと思います。
しかし、これらの提案は決してベストな提案ではないし、
コスト的にも負担がかかりやすくなることから
弊社ではこれらと180°反対の提案をさせていただいています。
おはようございます^^
㈱すまいの達人 平塚です。
まず弊社では、平屋が建てられるなら
たとえ日当たりが悪い土地でも平屋を提案しているのですが、
これは、その方が圧倒的に暮らしやすいからです。
子供部屋も、
2階にあるより1階にあった方が小さいうちから使ってもらいやすいし、
自分たちのものを自分の部屋に持っていく環境を間取りで習慣づけできるからです。
お子様はきっと整理整頓が上手な大人に成長してくれるかと思います。
見習いたいものです笑
寝室やクローゼットだって
2階にあるより1階にある方が何かと便利です。
毎日のこととなれば、いちいち上に行くのってホント面倒くさいですから。
家事動線も上下移動がなく水平移動だけとなれば、
ずいぶんと楽になるのは火を見るより明らかですよね。
これらは想像したら分かることだと思いますが、
意外とインスタなどのSNSを参考にしていくと別の欲が出てきて
本来の目的を見失うことが多々あります。
最悪なのは歳をとってからだと思います。
健康な状態の今はこんなこと想像もつかないと思いますが、
誰だっていつどのタイミングで事故やケガで足腰が悪くなってもおかしくないし、
そうなれば2階に上がるのがホント億劫になってしまいます。
そのうえ下に部屋が足りないとなれば
改築に加えて増築までしないといけなくなり、
大きな出費を余儀なくされるかもしれません。
空っぽになった子供部屋さえ下にあれば
そんな無駄な出費をしなくて済んだのに、です。
以上のような理由から
基本、平屋を提案している次第です。
そして、南向きや広い土地を提案しない理由は
コストを出来るだけ抑えながら家づくりをするためです。
南向きの土地は一番人気なので割高に価格が設定されているし、
広くなればなるほど土地の値段は上がってしまい、
広くなれば土地代だけじゃなく外構費用も高くなり、
固定資産税も高くなります。
南向きの土地で南にリビングを配置して南に大きな窓なんてつくった暁には、
「みなさん!私の家の中見て見てー!!」状態になってしまい、
防犯面もプライバシーも阻害されてしまいます。
で、見られないようにするためや敷地に侵入しにくくするための工事に
多額のオプションを余儀なくされ、
終わってみるとずいぶんと余分なお金がかかってしまい駐車場も減ってしまった。。。
なんてことになってしまいます。
✔️「明るい=直射日光」じゃなくてもいい
例えば、玄関や廊下などは明るいに越したことはありませんが、
かといって、それが直射日光じゃなきゃダメなわけではありません。
それと同様に、寝室にも必ずしも直射日光が必要なわけではありません。
通常、寝室は日が沈んでから日が昇るまでの間に使う部屋ですから。
また、子供部屋もしかりです。
明るくしてあげないといけませんが、
その手段が直射日光である必要はないと思いませんか?
書斎や仕事部屋も同じですが、
ガンガン直射日光が入ってくると日や時間によって光量にムラが出て
勉強や仕事をするにしてもなかなか集中出来ません。
各自のお部屋は
直射日光にこだわらずにつくってもいいと思っている次第です。
これらの部屋の配置にこだわらなければ、
土地選びもしやすくなるし間取りの幅もずいぶんと広がります。
また、土地取得コストも抑えられるし、
より暮らしやすい家をコストを抑えながら建てることが可能です。
これから家を建てる方は
部屋の向きにまでこだわる必要はないということを覚えて頂けたら幸いです。
家は直射日光が本当に必要な場所だけ
南向きでつくることが出来ればいいわけですから。
最後までお読みいただきありがとうございました^^