今や家づくりの定番となっている
ダイニングキッチンとリビングに仕切りをつくらず
キッチンを対面式にするスタイルは、
共働きが当たり前となっている現在のライフスタイルに
フィットした合理的な考え方です。
ダイニングで宿題をする子供たちの姿を見ながら、
そしてリビングで遊ぶ子供たちの姿を見ながら
キッチンで食事の準備や後片付けが出来、
リビングに取り込んだ洗濯物をたたむことが出来るからです。
また、キッチンで作業をしながら
お風呂に入る子供たちの姿だって見ることが出来るからです。
要するに「ながら作業」がしやすい間取りなのですが、
家事に育児に仕事に忙しい奥様が
少しでも自分の時間をつくるためには
この合理性は必要不可欠ですよね。
こんにちは^^
(株)すまいの達人 平塚です。
弊社でも
このリビングダイニングキッチン(LDK)を
生活の中心とした間取りづくりをしているのですが、
このLDKにまつわることで2つ推奨していないことがあります。
✔️広くし過ぎない
ここでほとんどの時間を過ごすのだから
出来るだけ広くしたいと多くの方がおっしゃるし、
そのお気持ちは凄くよく分かります。
しかし、この空間とて
他のスペース同様に広げれば広げるほど
コストに跳ね返っていきます。
しかも、面積がアップする比率が高いため
その分コストの上がり幅も大きくなり、
他の場所で相殺しようとしても
とてもじゃないけど追いつかない
ということになりかねません。
また、リビングダイニングを広げた場合、
どこに余白が出来るのかというと
ダイニングとリビングの間です。
つまりダイニングテーブルとソファーの間に
スペースが出来てしまいます。
そしてこの結果、
子供たちがこの余白に色んなものを
置き散らかしていくことになります。
いつも使うものを
自分の部屋に片付けるのは面倒、
ましてや自分の部屋が2階だとしたら
大人でも置きっぱなしにしがちです。
以上の理由から、闇雲に広げるのではなく
ちょうどいい広さでつくるのが
一番良いと思っている次第であります。
経験から申し上げると、16帖~20帖という広さが
最もちょうどいい広さではないでしょうか。
人は余白があると埋めたくなるという
性質を備え持っているため、
仮にLDKを広げ過ぎたせいで
1階に充分な収納が取れなかった場合、
せっかくの広々リビングの周辺に
チェストや収納家具を置いていくことになり、
そのせいで部屋が狭く感じ、ごちゃごちゃしているように見えてしまい、
結果、広いリビングが狭く感じてしまいがちです。
更なる出費をすることによって
空間を狭くしようとするという
非合理的な行動をするのが適切ではないでしょうか。。
✔️家事室ってホントに必要?
そしてもう1つ、
コストを上げる原因となるため
つくらなくていいかなと思っているスペースが
この「家事室」です。
せっかく子供たちの様子が見えるところで
家事をすることが出来る間取りになっているのに、
わざわざ分離した部屋で家事をこなす
必要が本当にあるのでしょうか。
確かにリビングダイニングを
いつもキレイに保ちたい、
出来るだけ生活感を出したくない
という気持ちはよく分かります。
また、家事動線をさらに短縮し、
より合理的に家事をこなしたい
という気持ちもよく分かります。
しかし、仮にこのスペースを3帖でつくったとしたら、
それだけで家の価格が100万円ほど高くなってしまいます。
また、このスペースで快適に家事をするために
この部屋にも冷暖房を設置するとなれば、
さらに出費が増えることになります。
なので、この物価上昇の中でこれから家を建てる方は、
「コスト」という観点にも目を向け
不用意に面積が広がらないように意識しながら
家づくりをしていただければと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました^^